勉強には、はっきりとした終わりがありません。

教科書を理解しても、問題集や復習が残っています。 一つの単元を終えても、次の単元があります。

「ここまで終わらせよう」と決めても、思ったより時間がかかり、 達成できなかったことだけが残る場合があります。

私は、こうした終わりの見えない作業を続けるためにタイマーを使っています。

やることの多さに圧倒される

私にも、読みたい本が大量にあります。 後藤IT塾の記事を書き、Webサイトや指導環境も開発しなければなりません。 ほかにも、調べたいことや作りたいものが次々と出てきます。

やることを全部眺めると、それだけで圧倒されてしまいます。

本を何冊読む、記事を一本完成させる、機能を一つ実装する。 このように成果を目標にすると、その大きさを前にして始められないことがあります。

そこで私は、終わらせる量ではなく、取り組む時間を決めるようにしています。

ページ数より時間の方が決めやすい

同じ十ページでも、内容によって読む時間は違います。 記事やプログラムも、始めるまで完成に何時間かかるか分かりません。

そのため、「今日はここまで進める」という目標は、 自分では十分に制御できません。

一方、「今日は決めた時間だけ取り組む」なら、自分で開始と終了を決められます。

時間が来たときに作業が完成していなくても構いません。 今日は決めた時間だけ取り組んだ、と区切りをつけられます。

タイマーは集中するためだけでなく、 終わりのない作業に、その日の終了条件を作るための道具です。

タイマーを開始すると、ほかのことをしにくくなる

タイマーの開始は、私にとって作業開始の合図です。

タイマーが動いていなければ、少しスマートフォンを見たり、 関係のないページを開いたりしてしまうことがあります。

しかし、タイマーを開始すると、決めた時間を終わらせようという意識が生まれます。 「いまはこの作業の時間だ」と区切られるため、ほかのことへ逃げにくくなります。

始める前は気が重くても、いったん手を動かすと、 そのまま思っていた以上に集中できることもあります。 いわゆる「作業興奮」と呼ばれる感覚です。

だから私は、やる気が出るのを待つより、 まずタイマーを開始することを大切にしています。

毎日達成できるわけではない

もちろん、私も毎日決めた時間を守れるわけではありません。

予定が崩れる日もあれば、タイマーを開始できない日もあります。 始めても集中できず、ほとんど進まないこともあります。

それでも、できなかった日を理由に全部やめる必要はありません。 次の日に、またタイマーを開始すればよいのです。

一日も欠かさず続けることより、途切れた後に再開できることの方が大切です。

私はこの方法で、積んでいた本を少しずつ読み、 開発や記事の執筆も進めてきました。 目の前の一回ではわずかでも、時間を積み重ねれば成果として残ります。

ポモドーロ・テクニックでなくてもよい

タイマーを使った方法として、一定時間の作業と休憩を繰り返す 「ポモドーロ・テクニック」が知られています。

しかし、必ず特定の時間や手順に合わせる必要はないと考えています。

大切なのは、長時間頑張ろうとすることではなく、 いまの自分が始められる時間を決めることです。 最初は短い時間でも構いません。

続かなければ、意志が弱いと考えるのではなく、 時間や開始時刻が生活に合っていたかを見直します。

生徒にも勧めたい理由

勉強が続かない生徒に、いきなり 「教科書を理解しよう」「宿題を全部終わらせよう」と求めても、 やることの大きさに圧倒されてしまうかもしれません。

そこで後藤IT塾では、毎週のオンライン対面指導で、 いつ、どれくらいの時間なら取り組めそうかを生徒と一緒に考えます。

放課後になったらタイマーを開始し、 教科書、宿題、PCメモのどれかに取り組む。 決めた時間が終われば、その日の学習を終えても構いません。

最初から長時間勉強することや、 毎日すべての予定を達成することを目標にはしません。

まず始めること、終わったら区切りをつけること、 できなかった日があっても再開すること。

私自身が今も実践しているこの方法を使って、 日々の学習を少しずつ生活の中へ組み込んでいきたいと考えています。