後藤IT塾は「レビュー駆動学習」 によって、
- PCメモで理解を可視化し、継続的に改善する
- 勉強を独力で進める「自走力」を培う
という指導方法を採用しています。
しかし、この学習方法は従来の塾とは大きく異なるため、最初から一人で実践することは簡単ではありません。
そこで、定期的な「同期指導」によってレビュー駆動学習を補助します。
特に最初はレビュー駆動学習に慣れていただくため、同期指導を通常より手厚くします。 これが「オンボーディング」です。
本記事ではオンボーディングでの具体的な実施内容について説明します。
オンボーディングの目的
オンボーディングの目的はレビュー駆動学習ができる状態を作ることです。
レビュー駆動学習は、生徒自身が身につける学習方法です。 そのため、オンボーディングは生徒と講師を中心に進めます。
保護者様には、学習環境や予定調整などで必要に応じてご協力いただきます。 一方で、PCメモを書くこと、レビューを受けて直すこと、宿題とメモを往復することは生徒自身が担います。
オンボーディングでは、次の状態を目指します。
- PCで学習メモを作成・更新できる
- 教科書や授業内容を自分の言葉でメモに整理できる
- 分からない部分をメモやチャットで共有できる
- レビューを受けてメモを改善できる
- 宿題の結果をメモに反映できる
学習環境を整える
最初に、レビュー駆動学習に必要な環境を整えます。
初回面談で貸与PCをお渡しした後、 オンボーディングでは実際に生徒本人が操作しながら確認します。
- PCにログインする
- Nextcloudにログインする
- メモの保存場所を確認する
- Nextcloud Talkで連絡できる状態にする
- 学校教材や課題の写真を共有できる状態にする
ここで重要なのは、設定が完了していることだけではありません。 生徒本人が自分で開けること、保存できること、講師へ共有できることを確認します。
また、PC操作に慣れていない場合は、キーボード入力やファイル操作も一緒に練習します。 レビュー駆動学習はPCメモを継続的に更新するため、文字入力が重すぎると学習そのものが止まってしまうからです。
ドキュメント学習に慣れる
環境が整ったら、ドキュメント学習に慣れていきます。
初回面談で確認した成績や学校の進度、 普段のノート、使用教材、学習習慣、PC操作への慣れをもとに、 最初に取り組む範囲や支援の仕方を考えます。
その上で、生徒と相談しながら、 教科書のどこを読むか、またはいきなり学校の宿題に取り組みつつPCメモを書き始めるのか、 具体的に取り組む範囲を決めます。
最初から完璧なメモを書く必要はありません。 まずは、教科書や授業で扱っている単元について、
- どんな言葉が出てきたか
- 何を覚える必要がありそうか
- どこがまだ分からないか
- どの問題で手が止まったか
をPCメモに書き出します。
この段階では、文章が多少ぎこちなくても問題ありません。 目的は、頭の中だけにある理解や疑問を、講師が見られる形に外へ出すことです。
同期指導では、取り組む内容に応じて、 講師と一緒に教科書を読む 「ペアリーディング」や、 宿題とPCメモを往復する 「ペアスタディ」に取り組みます。
どこをメモすべきか、どの程度詳しく書けばよいか、 自分の言葉に直すにはどうすればよいかを講師と一緒に確認します。
このように、オンボーディングでは講師が通常より細かく進め方を案内します。 ただし、講師が完成した説明を生徒のPCメモへ書くのではありません。 支援を受けながら、生徒本人が考え、自分の言葉でPCメモを更新します。
レビューを受ける流れを体験する
メモを書いたら、講師がその内容をレビューします。
レビューでは、正解・不正解だけを見るのではありません。
- 重要な項目が抜けていないか
- 教科書の言葉を写しただけになっていないか
- どこで理解が止まっているか
- 宿題や授業で確認すべき点は何か
を確認し、コメントします。
生徒はそのコメントをもとに、メモを直します。 この「書く、レビューを受ける、直す」という一連の流れを体験することがオンボーディングの中心です。
宿題に取り組む場合は、メモを見ながら問題を解きます。 解けなかった問題は、単に解説を読んで終わりにするのではなく、
- メモに必要な説明がなかったのか
- 書いてあったが理解が浅かったのか
- 問題を解く手順が整理されていなかったのか
を振り返ります。
「ペアスタディ」でも同じように確認します。 宿題とPCメモを往復しながら、メモを実際に使える知識ベースへ育てていきます。
自力でレビュー駆動学習を回せるようになる
オンボーディングの最終目標は、講師が毎回細かく指示しなくても、 生徒自身がレビュー駆動学習の流れを回せるようになることです。
具体的には、次の流れを自分で進められる状態を目指します。
- 教科書・授業・宿題からメモに書くべき内容を見つける
- PCメモを自分の言葉で更新する
- 分からない部分を残したままにせず、TODOや質問として書く
- 講師のレビューを確認する
- レビューをもとにメモや学習方法を修正する
ここまでできるようになれば、通常の同期指導へ移行します。
通常の同期指導でもレビューは継続しますが、オンボーディングほど手取り足取りは支援しません。 生徒自身がメモを更新し、必要なタイミングで質問や相談を出せる状態を前提に進めます。
完了の目安
オンボーディングは、固定の日数で機械的に終わるものではありません。 PC操作や言語化への慣れには個人差があるためです。
ただし、完了の目安は明確にします。
- 生徒本人がPCメモを開き、更新し、共有できる
- 学校教材をもとに学習項目をメモへ整理できる
- レビューコメントを読んで、少なくとも一部を自分で修正できる
- 宿題で分からなかった点をメモに戻せる
- 次に何を学習するかをメモ上で確認できる
これらが確認できたら、レビュー駆動学習を始める土台ができたと判断します。
結び
オンボーディングは、特別な授業を追加するための期間ではありません。
レビュー駆動学習を実際に始めるために、 PC操作、メモ作成、レビュー、宿題への反映という基本動作を一緒に練習する期間です。
最初は講師が横について進めます。 しかし、目指すのは講師がいないと勉強できない状態ではありません。
自分の理解をPCメモに残し、見直し、改善できるようになること。 それがオンボーディングのゴールです。