勉強中に手が止まり、先生から「どこが分からない?」と聞かれても、 「全部」「何が分からないのかも分からない」としか答えられないことがあります。
これは、質問する気がないからとは限りません。 どこまで分かっていて、どこから分からないのかを、本人もまだ区別できていないのです。
質問には「途中までの理解」が必要
たとえば、次の二次方程式で手が止まったとします。
\[ x^2 - 5x + 6 = 0 \]
同じ「分からない」でも、止まっている場所はさまざまです。
- 方程式で何を求めるのか分からない
- 因数分解を使うと判断できない
- \((x-2)(x-3)=0\) までは変形できた
- 積が0ならば、なぜどちらかが0になるのか分からない
- \(x=2,3\) まで出したが、答えに自信がない
「因数分解した後、なぜそれぞれを0と置けるのか」と言えるなら、分からない場所は既に絞れています。
一方、問題を見た直後に手が止まった場合は、まずどの知識が関係するのかを探す必要があります。
具体的な質問を作るには、すべてを理解している必要はありません。 ただし、自分の理解と理解不足の境界を見つける必要があります。
いきなり質問を作らず、先に途中経過を書く
上手な質問文をいきなり考える必要はありません。 次の順に、書けるところまで書き出します。
- 何を求める問題か
- 問題文から分かったこと
- 使えそうだと思った知識
- 実際に試したこと
- 最後に書けた式や説明
全部を埋められなくても構いません。 「使えそうな知識」が空欄なら、教科書のどの範囲に戻るべきかをまず確認できます。 式を途中まで書けたなら、その次の一歩が質問になります。
「全部分からない」と思っていた状態でも、書いた途中経過の中に、分かっている部分と止まった部分が現れます。
保護者や講師が確認すること
「どこが分からない?」と繰り返し聞いても、境界がまだ見えていなければ答えられません。
その場合は、
- 問題文の中で意味が分かる言葉はどれか
- 何を求めると思ったか
- どこまで手を動かしたか
- 教科書のどの範囲と関係しそうか
と、途中を一つずつ確認します。 答えを先に教えるのではなく、本人がどこまで進んだかを一緒に見つけるための問いかけです。
後藤IT塾では、質問の前段階から確認する
後藤IT塾では、問題文から分かったこと、試したこと、止まった場所をPCメモへ残します。 「この宿題が分からない」としか言えない段階でも、そのまま共有して構いません。
講師はPCメモを見ながら、必要な知識の抜け、説明が止まった場所、学校の授業で確認すべき点をコメントします。 この支援の流れは「質問前の「分からない」を支援するレビュー駆動学習」で説明しています。
途中経過を自分の言葉で書くと、なぜ理解不足が見えるのか。 その理由は「自分の言葉で書くとなぜ理解が深まるのか?」で詳しく扱っています。